サービス業はリピーターに割引してはいけない

地方都市での仕事

行政書士の仕事もしています。

地方都市のお客さんなのですが、仕事の依頼があったので行ってきました。
依頼内容は「会社として建設業の許可が欲しい」というものでした。

この方とは個人で建設業をされていたときからの付き合いであり、個人事業主時代の建設業許可の取得もお手伝いしました。
その方が今回、会社を設立したので、会社としての建設業許可の取得をお手伝いすることになりました。

事前に資料をもらい、料金と作業期間を見積もりました。
リピーターさんなので料金は多少安くし、作業日数は2日と見積もりました。

高速道路を使って依頼者宅にうかがい、夜はホテルに宿泊しました。
2日とも事務所から通うこともできなくはなかったのですが、長距離の高速道路の往復は疲れるので泊まることにしました。

基本的なミスを犯す

ところが基本的なところでミスをしました。
依頼者宅で申請書類を作成し、2日目の午後に役所に持って行ったのですが、役所で予想外にダメ出しを食らい、多数の修正を求められました。

実はこのような場合に備えて、作成した書類にはすべて捨て印をもらっていました。
捨て印さえあれば代理人でもその場ですぐに修正をすることができるからです。

けれど私の場合、あまりにも修正箇所が多すぎて、受付時間までに申請書を修正できなかったのでした(涙)。
予定日数内に業務を終わらせることができなかったことは、プロとしてちょっと恥ずかしかったですね。

でもそれ以上に、「またここに来ないといけないのか~!」という思いが強かったです。
余計な経費がかかるので、それが痛かったです。

ミスを防ぐ方法

あとから振り返ると、ミスを防ぐ方法はありました。

今回のミスの一つは、2日目の午後に役所に書類を持って行ったことです。

できれば前日、遅くとも2日目の午前中に役所を訪問し、書類のチェックを受けていれば、たとえ多数の不備を指摘されてもその日のうちに修正できたでしょうね。

結局、この案件は、後日役所を再訪問し、業務を完了させました。
記載箇所を修正するだけなので、難しくもなんともないです。余計な労力・時間を費やしただけでした。

今回の根本的ミスとは?

今回の件の反省ですが、今回の件を振り返って思ったのは「リピーター割引をすべきではなかった」ということでした。
その割引がなければ、たとえ今回のようなミスがあったとしても十分利益が出たでしょう。

私の今までの値段設定を振り返ってみるに、どうも私はリピーターに値引きしすぎる傾向にあります。

確かにリピーターさんは新規のお客さんと比べると資料の作成がしやすい面はあります。
けれどそれにしても安くしすぎではないか? と思うのです。

私のリピーター料金を一言でいうと、「余力がなさすぎ」です。
ノーミスなら利益が出るのですが、ミスをしたり工期が延びたりすると利益が出ないですね。

でもリピーターのお客さんを目の前にするとついつい安くしてしまうんですよね。
人としては良い傾向なのかもしれませんが、こと事業となると情で安くしてはいけませんね。

ある程度の利益を確保しておかないと、事業自体を存続させることができませんから。

もちろん世の中にはリピーターに割引を適用している会社は多くあります。

代表的なのは健康食品などの物販でしょうか。
物販のような業種であればリピーターに割引を適用することは有効な戦略でしょう。

けれど私のようなサービス業で「リピーターだから」という理由だけで割引すると地獄を見ることになります。
だってリピーターも新規客も、作業量は同じでしょう? だったら同一料金をもらうことは何ら非難されることではありません。

この点をサービス業の人、特にフリーランスで仕事をされている方はしっかりと意識されたほうがいいですね。